ピアノ教室での主な発表の機会は、弾きあい会や発表会です。
けれど、ピアノを続けていると、教室の外でも音楽を届ける機会に出会うことがあります。
たとえば、学校行事でのピアノ伴奏。
芸術祭や合唱コンクール、卒業に関わる行事などでピアノを弾く経験は、ピアノを習っているからこそ出会える貴重な機会です。
自分の好きなことや得意なことを、学校という場で発揮できること。
みんなの歌や行事を、ピアノで支えられること。
その経験は、お子さまにとって大きな自信につながります。
ピアノ伴奏は、ただ楽譜通りに弾くだけではありません。
♪歌をよく聴くこと。
♪周りの呼吸を感じること。
♪場面に合わせて音の出し方を工夫すること。
♪
一緒に演奏する人たちの気持ちに寄り添うこと。
こうした力が必要になります。
そして、それはピアノを続ける上での大きなモチベーションにもなると感じています。
私自身も、小学生の頃に学校で伴奏を経験しました。
当時は、今ほどピアノを習っている子が多くなかったこともあり、伴奏を任せてもらう機会がありました。
その後も、中学・高校と伴奏をする機会に恵まれ、音楽を通して人と関わる喜びを感じてきました。
そうした経験が、今の私にもつながっています。
先日、卒業を迎える6年生の感謝の会で、保護者の歌の伴奏をさせていただく機会がありました。
曲は、レミオロメンの「3月9日」。
練習の中では、
どこを盛り上げるのか。
どう歌を引き立てるのか。
どこでピアノがリードするのか。
歌詞や歌声を思い浮かべながら、自分なりに考えて演奏を組み立てていきました。
創造する力。
工夫する力。
相手に合わせて表現する力。
これらは、虹色音楽教室 soété のレッスンでも大切に育てている力です。
歌の伴奏の魅力は、歌っている人の気持ちに寄り添いながら、ピアノで支えられるところにあります。
音楽を通して、心が通い合う時間が生まれる。
それは、伴奏ならではの喜びだと感じています。
本番では、歌を聴きながら涙を流す方もいらっしゃいました。
保護者の方々の歌声が、子どもたちの心にも届いた時間だったのではないかと思うと、私自身も胸が温かくなりました。
同じ空間の中で、同じ音楽を聴き、感動を分かち合う。
音楽は、そんな大切な時間にそっと寄り添い、思い出をより深く心に残してくれるものだと感じています。
これまでお世話になった先生方への感謝。
卒業という節目を迎える子どもたちへの思い。
保護者の皆さまの温かい気持ち。
その場に流れるたくさんの思いに、音楽で関わらせていただけたことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ピアノが弾けることで、誰かの力になれたり、感謝の言葉をいただけたりすることがあります。
それは、弾けるようになることの先にある、音楽の大きな喜びの一つです。
音楽は、生涯楽しめるもの。
子どもの頃に積み重ねた経験は、発表会やレッスンの中だけで終わるものではありません。
学校行事での伴奏。
友人との演奏。
家族のために弾く時間。
大人になってから音楽を楽しむ時間。
その子の人生の中で、音楽がそっと支えになったり、人とつながるきっかけになったりすることがあります。
虹色音楽教室 soété に通ってくれている生徒たちが、これからどんな場所で音楽と出会い、どんな未来を広げていくのか。
その成長を、これからも楽しみに見守っていきたいと思います。